インドといっても広い。全てのインド料理を食べ尽くすことができるわけではないのだが、1週間程度の海外旅行でも日本とは違った体験ができる。個人が体験したちょっとしたインド料理体験記です。
インド料理と言えばターリー。日本で広く食べられているのはムガル帝国の宮廷料理だ。
インド料理といえば、銀色のお皿にカレーと肉料理が添えられた「ターリー」が有名だ。
これが間違っているというわけではないのだが、これだけがインド料理ではないのも確かである。
ターリーには、ムガル料理(濃い味のバターチキンやイスラム由来のマトンのシシカバブが典型)とタンドリーチキンとタンドリーで焼かれたナン(西部パンジャブ地方由来)の2種類が盛られている。実際に庶民が毎日ナンを食べているわけではないらしい。
それでは、インドではどのようなターリーが食べられるのだろうか。
まず、一番安かったのが道ばたで食べた4ルピーの定食だ。どうやらチャパティの値段で支払う金額が違うらしいのだが、英語が通じないので、よく分からなかった。多くの人たちで賑わっている。外国人はめったに来ないと思うのだが、別に入ってきてじろじろ見られるということもない。
カレーにはほとんど辛さがなく、ヨーグルトの風味がした。これに漬け物が付いている。カレーには「コフタ」らしきものが浮いている。
これを食べて「惨めな気持ち」になるのかなあと思ったのだが、なかなかおいしい。結局、チャパティを食べるとかなり満足できるのだ。チャパティはアタと呼ばれる全粒粉の小麦粉を使ったパンだ。
次にデリーにある「バージャ・ゴーヴィンダム」で食べたターリー。ベジタリアン向けの店らしい。3種類のカレーに丸いナンのようなものが付いている。ナンって必ずしもしずく型をしているわけじゃないんだなあと思った。価格は100ルピー。
どうやら、食べる場所によって価格に大きな差があるらしいということが分かってきた。また、脂っこいコクのある料理は「高級」で、さらさらしているものは「庶民的だ」ということになるのかもしれない。
それを物語るように、ハーベリーという外国人向けのリゾートホテルで食べたカレー(多分、ホウレンソウとマトンのカレーだと思う)には、しずく型のナンが付いていて、コクのあるカレーだった。