インド料理の世界

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インドといっても広い。全てのインド料理を食べ尽くすことができるわけではないのだが、1週間程度の海外旅行でも日本とは違った体験ができる。個人が体験したちょっとしたインド料理体験記です。

インドの肉料理

肉料理を食べるとインド料理の異なるルーツを体験することができる。

Minar Restaurant

L11, Outer Circle, Connaught Place, New Delhi

Tel: 011 23416259 / 011 23418778

インドというと「菜食主義者ばかりなのではないか」という印象がある。しかし、実際の菜食主義者はヒンズー教徒でも20%程度なのだそうだ。しかし、全てに肉を食べるというわけではなく、牛と豚は食べない。牛は神聖だから食べないのであり、豚は不浄だから食べないのだそうだ。

こうした肉料理は、イランなどのイスラム圏の影響を受けているらしい。インドがイギリスに支配される前は大部分がムガル帝国に支配されていた。実はムガル帝国はモンゴルとトルコ系の人々が支配する国であり、途中からはペルシャ語が公用語として用いられていたらしい。つまり、インドはイギリスから独立するまでの長い間外国の支配の元にあったということになる。

マトンで作ったシシカバブなどが有名で、タンドールという焼き釜で焼いた鶏肉なども食べることができる。ナンなどのパンではなく、焼き飯と一緒に食べるのだが、「ビリヤーニ」や「プラオ」は、インドからイスラム圏に持ち込まれ、そこから逆輸入される形で戻ってきたのだという。

いわゆるターリーにも、シシカバブとタンドリーチキンが添えられている。しかし、この2つの来歴は異なっているらしい。タンドールはパンジャブ地方(インド西部)料理の特徴であり、シシカバブはイスラム圏経由だ。

意外なことに、昔のヒンズー教徒は高位であっても肉料理を食べていたようだ。