林芳正外務大臣の「中国にすり寄り疑惑」と中国の距離感を問われそうな岸田総理

安倍元総理の国葬が終わった。秋から臨時国会も開幕するのだからこのまま政局ではなく政治課題に集中してほしいものだと思うのだがネットのさまざまな記事を読んでいるとそうはなりそうにない。

なぜか不思議なことに「中国と岸田政権の距離感」が問題になり始めている。舞台は新聞やテレビではなく週刊誌や大衆紙だ。「岸田総理は中国に擦り寄るのではないか?」と疑われている。

根はかなり深いところにある。日中国交正常化の時に田中角栄総理が整理しきれなかった問題に小選挙区制の弊害が重なっている。この結果日本の政治は風向きによって大きく動かされることになり予測が難しくなっているようだ。

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トラス政権の政策変更が逃げ場のない金融市場にさらに大きな波乱要因を加える

現在Twitterのタイムラインには三つの話が流れてくる。一つは安倍元総理の国葬と統一教会の話だ。次の話はロシアから人が逃げ出しているという話である。ところがそれよりももっと多く流れてくる話がある。アメリカの株価価格が落ちつつけているそうだ。ちょっと上がったと思ったらそれを超える勢いで下落するという様子をずっと見せられているという感じのようである。個人投資家も増えていて「逃げ場がない」という声が散見された。この一週間日本株は「お手上げ」の状態だった。

世界経済が好転するきっかけは当分訪れそうにない。日銀は籠城を続ける必要があり、投資家にとっても「我慢の時期」が続きそうである。今は持っているもので持ち堪えるしかないと言ったところだ。

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広がる五輪汚職。大広ルートで「その先の企業名」は出てくるのか?

東京オリンピックを巡る汚職疑惑が進展している。現在は高橋容疑者と高橋容疑者の「子分」の経営者(深見和政氏)、AOKI、KADOKAWAの経営者が逮捕されていた。今回準大手広告代理店「大広」の執行役員が逮捕されている。なぜか電通の下請けに入っていたようだ。この話はしれば知るほどモヤモヤが募る。その原因を考えたところ「高橋さんって結局何をする人であればよかったのか?」というところに行き着く。これをみんなで考えればいいだけの話なのだが不思議と誰もその話をしない。だからモヤモヤするのだ。

いずれにせよ大広の先には「ある企業」がある。産経新聞は「語学サービス系企業のスポンサー契約」としか書いていない。産経新聞は電通と大広の間の金のやりとりは書いており「サービス系企業」がスポンサー料を支払ったところまでは抑えているようだ。

この企業が高橋・深見両容疑者にオファーに応えて「コンサル料」を支払っていれば巻き込まれる可能性がある。つまりAOKIやKADOKAWAと同じ扱いになってしまう。だが、今の所そのような話にはなっていないようである。どの業界に属する企業かが分かれば特定は簡単だ。

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国主導の「全国旅行支援」が混乱し岸田政権の支持率が低迷する割と簡単な理由

国が10月11日から始める予定にしていた「全国旅行支援」が混乱しているようだ。小池東京都知事は国からの連絡が遅れたため期日に始めることができないと苦言を呈した。

このような話が出ると「誰が悪いのか」と言う話になりがちだが割と簡単な構造的理由がある。それが統治機構改革と広報戦略飲み直しだ。

統治機構改革の抜本的解決は難しいのだが広報戦略の練り直しは明日からでもできる。民間ならできているはずの「簡単なこと」が疎かになっているため、政権は起死回生の策を打ち出せないでいるということになる。

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ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が首相に指名されサウジアラビアで権力継承が進む

サウジアラビアで内閣改造が発表されムハンマド・ビン・サルマン皇太子が首相に指名された。AFPロイターなど各社が報道している。Bloombergによると任命の理由は説明されていないという。国営通信社の一方的な伝達だったそうだ。サウジアラビアの現在を調べるとかつての常識の一部が変わりつつあることがわかる。依然絶対王政ではあるのだが脱石油化に向けた試行錯誤が続いている。

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破綻した約束:プーチン大統領が救世主を気取るほどロシアから国民が逃げる簡単な理由

ロシアから人々が逃げ出している。その理由を考えると「プーチン氏の破綻した約束」に行き着く。プーチン大統領が権力に留まるためには人々に何かを与え続けるしかない。しかしそれをプーチン大統領が持っているわけではないので誰かから奪ってくる必要がある。多くの人はこれに対して見て見ぬ振りをしてきた。

だが一部が「自分が盗られる側になった」と感じ始めたことで逃げる決意をした。黙認する側から盗られる側になったと気がついたのだ。さらに深刻なことに「逃げようとする人」にお金をせびる警察官なども出てきているようだ。つまりこの後に及んでまだ人々から毟り取ろうとしている人がいるのだ。自分達は大丈夫だと思っているのだろう。

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イタリアで極右政党が躍進、初の女性首相誕生へ

イタリアで極右政党イタリアの同胞(FDI)が躍進した。メローニ氏が新しい首相に任命されることになりそうだ。今回は既にさまざまな分析が出ているがこの記事で強調したい点は2つある。

  • イタリア国民の国政への関心は薄れている
  • 今回は左派が選挙対策に失敗した側面があり必ずしも右派が勝利したとは言えない

つまり、FDIの台頭の結果、国民全体の支持がない中道右派政権が誕生する可能性が高い。だがいずれにせよイタリアの政治状況はヨーロッパの足並みを乱すのみならず対ロシア政策を通じて西側諸国の結束に大きなダメージを与える可能性が出てきた。さらに「お騒がせ発言」で知られるベルルスコーニ氏が政界の中枢に戻ってくる。

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日銀・財務省はアクセルとブレーキを同時に踏む状態に

先日日銀が24年ぶりの為替介入をした。その場は収まり日本円が急落することはなかったため「やらないよりはよかった」という状態になっている。イギリスではポンドが急落していることから見てもわかるように他人事ではなかった可能性もある。ところが識者たちの声を聞くとこれは「ブレーキとアクセルを同時に踏む」ようなもので長続きしないだろうという。「籠城」に例える人もいる。結局今これを書いている時点でのレートは144円台後半である。

今私たちはどこにいるのか。わからないなりにロイターの記事を中心にいくつか読んでみた。

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アメリカで広がる静かな退職(Quiet Quitting)と静かな雇い止め(Quiet Layoff)の微妙な関係

アメリカを中心に新型コロナの流行をきっかけにワークライフバランスを見直す動きが出ている。これまで生活を支えるためにより良い生活を目指すために働いてきたアメリカ人たちが「もうこれ以上頑張らなくてもいいのではないか」と思い始めているようだ。

職場環境が急激に変化したことで「企業の無制限の貢献をしよう」と考える人が減っており企業も対応を迫られているとビジネスインサイダーは説く。これを静かな退職(Quiet Quitting)と読んでいる。オーストラリアのElleは若者向けに静かな退職が新しい生き方なのだと説明する。

一方でトップ企業は優秀な従業員だけを選別するために静かな雇い止め(Quiet Layoff)という手法を編み出したと指摘する人たちもいる。「イタチごっこ」のような状態になっていることがわかる。

確かにQuiet Quitting、Quiet Layoffという言葉は単なる「バズワード」でもあるがアメリカの空気をよく表している。背景にあるのはやはりコロナ禍による環境の変化のようだ。

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トルドー首相に国葬参列を断念させるほどのハリケーン・フィオナはどんな嵐だったのか?

トルドー首相がハリケーンから変わった温帯低気圧被害の対応を優先し安倍元総理の国葬参列を断念した。これでG7の首脳は誰も日本を訪れないことになる。この温帯低気圧はただの温帯低気圧ではなかった。プエルトリコに甚大な被害をもたらしたハリケーン・フィオナが温帯低気圧に変わったものだったのだ。トルドー首相の来日断念は妥当な判断だろう。

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